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23年間のネパール支援 倉光誠一さん

倉光誠一さん(80歳 琴浦町在住)は、ネパールの貧困層支援を続けて23年がたちます。TCCでは、7月18日と25日の2回、「愛のともしび」というタイトルで、倉光さんの取り組みやネパールの現状を放送しました。

倉光誠一さん①倉光誠一さん②

  (写真 番組内の対談部分)     (写真 ネパール現地の映像)

番組は、3月上旬にネパールに同行し、現地の映像も交えて放送しました。TCCが海外取材??と思われる方も多いと思いますが、はじめはまさか同行できると思っていませんでした。倉光さんに初めて会ったのは、去年の春。『わが家のお宝』という番組で紹介できないかと、自宅を訪ねたのがきっかけでした。“お宝”は確かにたくさんありそうでしたが(笑)・・・ネパール支援の話は、モノではなくコト。取材を進めて、ドキュメンタリーとして放送することに切り替えたのでした。

できるだけ多くの方の目に触れてほしいとの思いから、2日間で計50分ほどの番組になりました。番組では、倉光さんの支援内容やネパールの現状のほか、倉光さんがどのような思いで支援を続けているのか(ここが肝心なわけですが)じっくりと伺いました。

『Be man for others ~他者のために~ 』という言葉。これは倉光さんが教員時代、学校の校訓として掲げてあった言葉です。

倉光誠一さん③

倉光さんを突き動かしたのは、「生徒に教えたことを、自分が実践していないのは恥ずかしい」という思いでした。番組の中で、倉光さんは、自分の子供に対して「いま勉強しないと自分が苦労するよ。勉強は自分の将来のためだよ。」と教える親がいることについて触れ、「勉強とはそうじゃない。人を助けるために勉強するのだ。」と訴えていました。倉光さんの教え子に医者になった人が多いことも、そうした精神が受け継がれているからかもしれません。

最後に。ネパールから帰国して、帰りのバスで倉光さんと話していたことを紹介します。

倉光さん:「古代インドでは、人生を4つの時期に区切って考えたんです。『学生期』、『家住期』、『林住期』、『遊行期』の4つです。わたしはこのうちの『林住期』に当たると思っているんです。『学生期』は学んで自分の肥やしにする時期、『家住期』は家庭を作って子供を育てる時期、『林住期』は人生のクライマックス、『遊行期』は孤独の身に戻ることといいます。」

隣の席で、疲れを忘れて、私はわくわくしながらその話を聞いていました。

倉光さん:「『林住期』について、作家の五木寛之が書いていますが、私は少し違っていると思うんです。五木寛之は、人生が一段落した『林住期』では、自分の本当にやりたかったことをやるときだと言っています。これはいいと思うんです。しかし、自分のために生きるように、と言っているんです。私はそうではないと思うんです。私は、今、『林住期』を“ボランティア期”と名付けています。友人の大木先生がネパールに渡ってから、ネパールの現状を知ることになり、大木先生を支援する形で始まったネパール支援ですが、この期間を“ボランティア期”として取り組みたいと・・・」

倉光さんは、琴浦町の社会福祉協議会で悩み事相談やボランティア推進員をしたり、福祉施設へ慰問にでかけたりしています。また、朗読ボランティアのグループや学校理事、評議員なども務めています。ネパールの支援も含め、こうした活動がどれほど関わる人の生活や精神を潤しているかわかりません。 

今年4月で80歳になった倉光さんの『林住期』がいつまで続くのか、また倉光さんが過ごす『遊行期』とはどのようなときなのか、これからも倉光さんからたくさんの影響を受けるのだろうと思った次第です。

倉光さんは、ノートパソコンを膝に置き、ブログやfacebook、twitterなどを使いこなしています。「息子にipadをもらったんですけど、使い方がわからなくて・・・」とおっしゃっていますが、きっとすぐに使いこなしてまたいろいろと発信されると思います。倉光さんの活動について、URLを貼っておきますのでどうぞご覧ください。(鳥飼)http://www.pokhara.jp/